安倍首相が訪中する。日中最高当局の政治的決断を称えたい。
5日の国会答弁で、東条内閣の日米開戦の判断は間違いだった、歴史認識問題では村山談話を継承する、従軍慰安婦問題での河野談話を継承するなど、日本の首相として責任ある発言を行った。これは日中首脳会談を成功させる環境整備につながり、高く評価したい。但し、これが訪中、訪韓前の一時逃れではなく、日本の真の国家利益を考えた、戦略的視点に立った発言であったと信じたい。
日中間にはいろいろな課題を抱えているが、昨年の反日デモを引き起こした日本の常任理事国入り問題は、未来志向を目指す日中両国首脳にとって避けては通れない戦略的課題だ。現在日本で、中国は日本の常任理事国入りに絶対反対であるという見方が主流を占めている。しかしそうではないことを強調したい。
かつて日中関係がよかった頃、徐敦信大使が赴任する前に、日本記者に日本がやがては常任理事国になると思うと語ったという記事を見たことがある。また、私が国内で行った次のような提案に、多くの日中関係者が耳を傾けてくれた。
2001年11月、中国当局に三つの条件付けで、日本の常任理事国入りを支持すると公に発表するよう提案した。一つは歴史認識問題では侵略戦争であったことを覆さない(もちろん、政治家の行動も含めて)こと、二つ目は台湾の独立を支持しないこと、三つ目は日米安保条約が第三国をターゲットにしたものでないことである。私のこの提案はトップクラスにまで上げられたが、採用されるまでには至らなかった。昨年、日本の常任理事国入り問題が現実化したとき、私は再度この三条件を明示するよう求めた。
と同時に、日本の常任理事国入り支持の三つの理由を提起した。一つは戦後の日本が60年にわたって平和立国の道を歩んだこと、二つ目は中国の改革開放政策を支持し、ODA提供など中国の発展を支援してくれたこと、三つ目は2004年のASEAN10プラス3非公式首脳会議で東アジアサミット会議を開くことと東アジア共同体の構築を長期目標と定めたことである。つまり戦後を含めた歴史観、日中友好の視点、未来志向観の三点を挙げたのである。
とりわけ第三点については、三つの条件をクリアした日本が、アジア諸国と共に東アジア共同体の構築に力を尽くすのであれば、アジア唯一の先進国日本が常任理事国になることは、日本、中国、アジアにとって有益で、世界の均衡的発展にとっても有益だと強調した。それに対し、在席のものは熱心に耳を傾け、日本に友好的政権が生まれたときには考慮し得るという反応を示した。
今のところ、安倍政権は友好的政権とは見られていない。しかし今回の訪中によってこの方向に近づく可能性は十分にある。首脳会談を重ね、相互信頼が醸成された暁には、私の示した方向で合意に達する可能性は十分にある。安倍首相が、こういったことも念頭に入れ、戦略的視点に立って日中首脳会談に臨んでもらいたい。

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