生かそう 日中関係好転のチャンス

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              日中科学技術センター常任理事  凌星光
 当センターは日中友好関係の発展のために長年努力を重ねてきた。残念なことに、過去五年間、歴史認識問題が障害となって日中関係は悪化、その影響を受けて、当センターの事業も厳しい局面に置かれてきた。しかしながら、去る10月8日安倍晋三首相の訪中を機に、日中関係は再び好転し始めた。当センターとしても、この機を生かして諸事業の発展を図り、日中関係の更なる好転に貢献する絶好のチャンスになるであろう。

では、センターはどのような方向を目指して努力したらよいであろうか。ここに私見を披露し、当センター発展の参考に資したい。
 先ず、研修生事業の拡大・向上を図ること。当センターは1990年に研修・技能実習制度が始まる前から高学歴研修生を受け入れてきた実績を持つ。現在、「研修外国人失跡」などが大きな問題となっているが、当センターはしっかりした受け入れをやっており、関係部門からは高い評価を得ている。今後、更に受け入れ人数を増やし、事業の拡大を図ると共に、長年の経験を生かして、研修生受け入れ制度改善策を関係当局に積極的に提案していくことが望まれる。
 次に、短期視察・研修事業に積極的に取り組むこと。中国経済は目覚しい発展を遂げたが、格差拡大、環境悪化など多くの問題を抱え、和諧社会の構築が重要な課題となっている。そしていま中国では、この視点で戦後の日本の発展を見直す雰囲気が醸成されており、日本への視察・研修ニーズが高まるように思われる。また日本の業種別中国視察ニーズも多くなると思われ、双方向の業種別視察コースメニューを用意して、この事業を活発化することが考えられる。
 第三に人材紹介・派遣事業を開拓すること。日本では若年技術者が不足気味で、海外から人材を入れる必要性に迫られている。そこで中国の理工系大学生や在職の技術者に日本語や日本に関する基本知識を身に付けさせ、日本の企業に紹介する事業が考えられる。また日本でも団塊の世代が大量に定年退職するここ数年、日本の技術者を中国企業に紹介するニーズも出てこよう。
第四にイベント事業を復活させること。当センターは1980年代から90年代にかけて、日中両国政府や業界の支援を得て、各種専門技術展示会やセミナーを主催し、日中間の科学技術交流に貢献した。日中関係の好転によって、この面での交流が再度活発化する可能性もあるので、チャンスを逸しないよう努力する必要があろう。
 第五に日系企業向け日本語ネット教育事業を模索すること。中国進出の日系企業の多くには、中間管理職や技術者の日本語習得への要望が強くある。こうした人たちを対象に日本語ネット教育を展開することが考えられる。これは当センターの文化事業としての性格を帯び、センターのイメージアップにもつながることである。
 限られたスタッフで行うことであり、事業を短期間内に大きく拡げることはできないが、スタッフそれぞれが積極的にチャレンジする精神を持つ必要はあると思う。
2006年12月8日

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