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21世紀中国経済発展の方向性をめぐる新自由主義論争

―中国政府の現代経済路線とその修正―

 

要旨 

 中国は改革開放政策を推進し、伝統的社会主義モデルからの脱皮に成功した。しかし市場万能論の色彩が濃い新自由主義の影響を受け、中国社会は極めて不均衡なものとなった。胡錦濤政権は科学的発展観と和諧社会論のコンセプトを提起し、その是正策に乗り出した。その成果が出るにつれて、中国の世界への影響力は強まり、国際経済秩序の改革及び南北格差の縮小に大きく貢献する可能性がある。

 

キーワード 

 新自由主義, 科学的発展観, 和諧社会論, 和諧世界論, 政府主導型市場経済, 一国内東アジア・モデル, 国際協調主導型市場経済, 東アジア・モデルの国際化, 民主社会主義

 

2003年、胡錦濤・温家宝新体制が発足すると同時に、東北地区等旧工業基地の振興が打ち出され、人々の注目を浴びた。その後、「国務院東北地区等旧工業基地振興指導グループ」(以下、指導グループと略称)が設立され、温家宝総理自らがグループ長となった。それ以来、東北旧工業基地を「新興産業基地、新重要成長地域に建設する」という目標を目指して東北振興の策が検討された。そして、約三年の模索を経て、今年8月、「東北地区振興計画」(以下、振興計画と略称)が打ち出された。この計画の概略とそこに示された交通インフラ整備計画を紹介し、その北東アジア経済に与える影響を考えてみたい。

この論文は2001年9月に執筆し、同年12月、中国社会科学院世界経済政治研究所の内部文献として詳細が印刷され、中央トップクラスに送られた。そのリードには本文要点として次のように書かれた。「人民元の為替レートは購買力平価の四分の一に過ぎない。国際的な人民元切り上げを要求する声はますます高まっていき、レート上昇は大勢の赴くところである。上昇のメリットはデメリットよりもはるかに大きい。基本的フロート制への移行を慎重に吟味し、ドル、ユーロ、円の加重平均を基礎に人民元レートを計算し、20年を三段階に分け、漸進的に人民元レート割安の問題を解決すること、同時にアジア通貨経済圏確立に努めることを提案したい。」

Focus On Chinaフォーラム:2007年10月26日
 中国経済は高度成長を遂げると同時に、多くの問題を抱えている。そのため、中国脅威論、中国崩壊論、日中共生論など、さまざまな見方が出ている。今日は、中国経済の実態を踏まえて、高度成長は何時まで続くか、国際的インパクトはどうなのか、日中協力はどうあるべきかの三つの問題について話したい。

 中国と日本の関係は昨年秋から好転し始めたが、依然として多くの問題を抱えている。それらを如何に解決し明るい未来を切り開くかを論じてみたい。まず歴史的視点に立って中日関係の現状を位置づけ、現在抱える問題の解決策と未来に向けての方策を論じる。

はじめに
 6月15日から、韓慶愈理事長の後を継いで、日中科学技術文化センターの理事長になった。研修・技能実習生の受け入れは当センターの重要な一事業で、当然、今盛んに論議されているこの制度の在り方、改革について考えざるを得ない。ここ数ヶ月、当センター関係の受け入れ企業、送り出し機関および研修・技能実習生の実態を調査した。

――東アジアモデル構築の視点――
               
日本における外国人の研修・技能実習制度について、法規違反の事件が頻繁に報道され、世論の圧力が強まっている。去る6月12日、米国務省は世界各国の人身売買に関する年次報告書の中で、日本の研修・技能実習制度には「強制労働の状況下に置かれている労働者がいる」と批判した。韓国では日本にまねた研修・技能実習制度が最近廃止されたといわれる。日本では厚生労働省、経済産業省及び法務省より三省三案が出ており、意見は廃止派と改善・改革派の二つに分かれるようだ。この問題についての日本の進路が、方向性を誤るのではないかと不安を感じる。

10月9日、北朝鮮は核実験を行って世界に衝撃を与えた。なかでも、これまで多くの経済援助を提供し、改革開放への転換を北朝鮮に促してきた中国にとっては、極めて大きなショックであった。
10月14日、経済制裁をも含む国連安保理決議1718号が全会一致で採択された。中国はそれに基づいて、一連の経済制裁措置をとり、北朝鮮に圧力を加えると同時に、米国と北朝鮮に対して積極的な外交攻勢を展開下した。その甲斐あって、同31日、北朝鮮が六カ国協議復帰を表明した。これによって状況は若干緩和されたかのように見えるが、北朝鮮問題の根本的解決にはまだ程遠い。米中日韓ロ五カ国が一致して北朝鮮を非難した今回の共同歩調を生かして、北朝鮮問題の抜本的解決に取り組む時に来ている。

昨年12月の第一回東アジアサミットでは、日中間の角逐が展開された。今年12月の第二回東アジアサミットは果たしてどのようなものになるのであろうか。人々の予測に反して、安倍晋三首相の10月訪中が決まった。それは胡錦濤体制が固められ、外交面でも新しい展開を見せていることと密接な関係がある。本稿では、まず第一回東アジアサミットを回顧し、日中間の争点を整理する。次に胡錦濤外交の特色を述べ、今後の日本及び東アジアへの影響を暗示する。最後に今年の第二回東アジアサミット及び東アジア共同体の行方について論じる。

本来、ポスト小泉は誰なのかまだ分からないというべきだが、安部晋三政権の誕生が殆ど確実視されている。国交正常化以来、最悪状態にあるという日中関係が、小泉純一郎首相8月15日の靖国参拝によって、更に冷や水を浴びせられた。安倍氏は東京裁判否定論者で、靖国参拝問題では小泉首相よりも厳しい姿勢をとる本質性がある。したがって、短期的には日中関係の根本的改善を見るのは難しかろう。しかし、日中双方とも一定の譲歩を行って、妥協点を見出す努力はなされるはずだ。外交分野での角逐に理性的に対応し、関係全体が更に悪化することは避けなくてはならない。

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